会計大好き、公認会計士のブログ

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【IFRS】国際会計基準を考えてみる

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こんにちは!fishmanです。

本日は、国際財務報告基準(IFRS)について解説してみたいとおもいます。

人によっては、ブログタイトルのように国際会計基準と読んでいたりします。

僕が学生時代に、会計基準の黒船と呼ばれたIFRS。黒船はリアディゾン以来ですよね。

おい、リアディゾンしらないのか!?まじか、若者よ

それでは、ゆるっと説明いきまーす。

 

 

 

 

 

IFRSとはなんぞや

国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)とは、国際会計基準審議会(IASB)およびIASBの前身である国際会計基準委員会(IASC)により設定された会計基準(IASおよびIFRS)およびIFRS解釈指針委員会(IFRIC)およびIFRICの前身である解釈指針委員会(SIC)により発表された解釈指針(SICsおよびIFRICs)の総称です。

出典:EY japan ホームページ より

https://www.eyjapan.jp/services/assurance/ifrs/about-ifrs/index.html

 

 →2005年にEUの各国で適用が義務付けられ、世界各国に適用が広がっています。日本では、2015年から日本では強制適用の予定でありましたが、現在では順次適用する流れとなっています。日本会計基準と国際会計基準の比較で最も影響が大きいとされている収益認識の基準と公正価値基準について会計基準が整備され、2021年4月1日以後に開始する連結会計年度及び事業年度から適用されます。また別の記事で、これらの会計基準については取り上げる予定ですが、実務的には大変なんだろうなと思います。

IFRSは世界の会計基準のスタンダートになると位置づけられているので、世界市場での比較可能性を担保するためにも適用は進んでいくと考えられます。

現在の日本の適用状況はどんなもんなの?

まずは上場会社の数について、もっとも多い東京証券取引所の数をご紹介。

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上場会社の数

2020年4月1日時点で、3,713社上場しております。

この数は、東証1部、東証2部、マザーズ、JASDAQ、proマーケット等を含みます。

2000年が2,000社くらいなので、かなり増えてきてますね。

じゃあ、このうち、どれくらいがIFRSを適用しているのでしょうか。

 

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IFRSの適用会社

IFRSの適用会社数は、なんと224社です。全体の約6%しか適用していません。

ちなみに、日本で一番最初に適用されたのは2010年3月末の日本電波工業株式会社みたいです。最初の会社が適用してから10年たっていて、まだ6%しか採用していないと会計基準ということはハードルがやはり高いんだなぁと思います。

 

IFRSと日本会計基準の違い

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会計基準の比較

わかりやすく言うと、この会計基準は生い立ちが違います。

導入が進まない要因の1つに、会計基準の性格が違うため、日本の実務慣行にそぐわないということです。また、日本の投資家についても、日本基準に慣れているため、いきなりIFRSが導入されても混乱すると思います。

原則主義とは、基準の枠組みを定めてその範囲内でどうぞ!とう感じ。一方細則主義は、細かいルールを定めて従え!という感じ。原則主義では例外に対応しやすいが、各社に任せられる部分もあるため実務の負担としては大きいように思います。また、各国の法律の違いによる影響も受けづらいのでいいですよね。

細則主義はルールが細かく決まっているので、それに従って報告するもの。しかし、情報として有益なものが出づらいのが特徴。基準で定められていること以上の内容を開示しないからです。

 

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最近では、日本の会計基準でも包括利益計算書が開示されていることから、徐々に上記の傾向はなくなってきたかとは思いますが、当初は上記のように言われていました。

国際会計基準は、将来のキャッシュ・フロー情報のため、資産・負債に含み損益を含めた価値を提供することが重視されています。一方、日本会計基準は期間損益計算を重視しており、損益計算書を重視した会計基準でした。資産の評価等については、取得原価で行うものが多いのが印象です。

期間損益計算を重視したことにより、黒字倒産というものが多くあるもの現状です。企業実態を適切に表すであれば、貸借対照表に注目するべきというのがトレンドになりつつあります。

 

 

 

今後の適用はどうなっていくのか?

爆発的には増えないかと思います。なぜなら、IFRSを導入するためのコストが多くかかるためです。現状では監査法人系のコンサル会社が導入支援という形で多額のコストをかけて会社に導入しているのが現状です。

ただし、時価評価の基準や収益認識の基準が2021年から適用されると考えると、IFRSと日本会計基準のギャップはまた縮まるかと思います。

日本会計基準が細かく改正、新規に作成されて、結果としてIFRSと一致しました!という流れになるんですかね。どうなんでしょうね。

監査法人時代に、収益認識の基準が適用になったら大変だーって言ってた5年前。

今の監査法人の皆さんは本当に大変なんだろうなと思います。。。。ひぃ。

 

まとめ

会計基準の発展と、自分の知識レベルが追いついていないことに焦りました。

勉強しないと。当面は、収益認識の会計基準読み込もう。うん。

 

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