こんにちは!fishmanでございます。
今回は、3月31日に立て続けに会計基準が発表されました。
(一応)公認会計士である私も、これについて私見をまとめてみました。
なので、私のアウトプット的な内容になるので、情報性は特に無いので見たい人だけみてください^^!(解釈間違ってるかもしれないですしね。完全私見)
2020年3月31日に立て続けに発表された会計基準
以下の会計基準が発表されました。
・実務対応報告第39号『連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い』
・改正企業会計基準第24号『会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準』
・企業会計基準第31号『会計上の見積りの開示に関する会計基準』
・改正企業会計基準第29号『収益認識に関する会計基準』
この中から、企業会計基準第31号『会計上の見積りの開示に関する会計基準』について今回は解説したと思います。
基準の内容をまとめると、、、
①翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぶすリスクがある見積項目を注記する。
②適用は2021年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財
務諸表及び個別財務諸表から適用する。
③適用初年度は、表示方法の変更として取り扱う
④適用初年度に併せて開示される比較情報の開示をしなくて良い。
以下アウトプット項目。暇な人だけ見てください。笑
結論の背景
国際会計基準審議会(IASB)が 2003 年に公表した国際会計基準(IAS)
第 1 号「財務諸表の表示」(以下「IAS 第 1 号」という。)第 125 項において開示が求められている「見積りの不確実性の発生要因」について、財務諸表利用者にとって有用性が高い情報として日本基準においても注記情報として開示を求めることを検討するよう要望があった。(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 13項抜粋)
→国際会計基準でもあるんだから、日本会計基準でも採用するんや!いわゆる、会計基準のコンバージェンスってやつですね。
開示の目的
財務諸表を作成する過程では、財務諸表に計上する項目の金額を算出するにあたり、会計上の見積りが必要となるものがある。会計上の見積りは、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて合理的な金額を算出するものであるが、財務諸表に計上する金額に係る見積りの方法や、見積りの基礎となる情報が財務諸表作成時にどの程度入手可能であるかは様々であり、その結果、財務諸表に計上する金額の不確実性の程度も様々となる。したがって、財務諸表に計上した金額のみでは、当該金額が含まれる項目が翌年度の財務諸表に影響を及ぼす可能性があるかどうかを、財務諸表利用者が理解することは困難である。
このため、当年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目における会計上の見積りの内容についての情報は、財務諸表利用者にとって有用な情報であると考えられる。(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 15項抜粋)
→見積りの精度が低いんじゃないか?来年にもっと損失でるんじゃない?
ってことに対する可能性を投資家は知りたいってことですよね。
監査法人も大変だろうな。。。不確実性が高い検討がますます増えるんですね。
開示する項目の識別
会計上の見積りの開示を行うにあたり、当年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目を識別する。(省略)また、翌年度の財務諸表に与える影響を検討するにあたっては、影響の金額的大きさ及びその発生可能性を総合的に勘案して判断する。
(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 5項抜粋)
ちなみに、項目としては当年度計上した資産及び負債を識別するみたいです。
検討は、金額と発生可能性を勘案して判断するんですね。金額を見積もるのも大変ですとけど、発生可能性ってなんなんですかね。未来のことわかる人いるんですかねっていつも思います^^。発生可能性は低いって言い切るのは難しいですんけど。
ここで、本会計基準では、当年度の財務諸表に計上した金額に重要性があるものに着目して開示する項目を識別するのではなく、当年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものに着目して開示する項目を識別することとした。このため、例えば、固定資産について減損損失の認識は行わないとした場合でも、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクを検討したうえで、当該固定資産を開示する項目として識別する可能性がある。(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 23項抜粋)
当期に会計計上してないけど、来年度に与える影響度合いが大きいから開示の対象となる可能性があるのか。。来年度に認識しよう!というのが辛くなりそうですよね。つまり、当期は逃げるというのができなくなる可能性ありますよね。(教えてプロの人)
僕は、課題の先送り大好きなんですけどね。(後で焦るタイプです)
注記の内容
(1) 当年度の財務諸表に計上した金額
(2) 会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 7項抜粋)
→(2)の具体例は以下
(1) 当年度の財務諸表に計上した金額の算出方法
(2) 当年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
(3) 翌年度の財務諸表に与える影響(出典:会計上の見積りの開示に関する会計基準 8項抜粋)
この会計基準で一番ホットなのが、
会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報を注記することだと思います。
ただ、この基準は原則主義の発想で作成されていません。原則主義は、細かいことを決めず、枠組み(原則)を定めてそのルール内で対応する考え方。
したがって、あくまで具体例ですので、各々の企業の状況に鑑みて、財務諸表利用者の理解に資するその他の情報を記載しましょうということ。ただし、単純な記載ではなく、企業の置かれている状況が理解できるように書かないと駄目みたいです。
実務的には、プロネクサスや宝印刷の開示例でどんな感じなのかをガイドしてくれることを期待するしかないですね。
(原則主義の反対語は細則主義です。細則主義は細かいルールを決めて、それ通りに従いましょうというやり方。国際会計基準は原則主義で、従来の日本会計基準は細則主義です。考え方が違う二人を結婚(コンバージェンス)させようとしてるんだから大変だよね^^)
まとめ
てコロナでますます事業リスクの開示って重要性が増してきてるし、こんな時代だからこそ不確実性への対応をしっかりやらないといけないんだなぁとしみじみ感じてます。
あと正直、最新の会計基準とかキャッチアップできていないですよね。。。
公認会計士としてあるまじきなので、このブログを通じて勉強したことをアウトプット
していきます。収益認識の基準も勉強します!!!
(私の知識は、監査法人のスタッフ1年目と同じレベルだと思って真摯に取り組みます)